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「首都直下地震なら死者最大9600人」という推計を東京都が発表した(4/18)。東京でマグニチュード7以上の地震が数年以内に起こる確率はかなり高いといわれている。
「それなのに、東京でマイホームを買いたい人が減らないのが不思議だ」というのが、不動産関係の友人の感想だ。大地震の確率が高いといわれても、仕事と生活の基盤がある住み慣れた地を離れられないのが、人間かもしれない。
昨年の大震災の後、売買が減り、新築マンションも中古物件の価格も値下がりしていた、首都圏の不動産だが、昨年末くらいから少しずつ動き出した。買い手の主役は、団塊ジュニアと呼ばれる30代〜40代前半のカップルだ。
私が彼らの立場なら、東京でマイホームは買わないが、ここでは「それでも買いたい」人のための、注意事項をまとめてみた。以下は、本業ファイナンシャル・プランナーとしてのアドバイスです。
1.資金計画に十分な余裕を持つこと
これまでは、「価格は税込年収の5倍以下」「頭金は価格の20%以上」「ローン借入額は年収の4倍以下」とアドバイスしてきた。しかし、これからは、これまで以上に、不動産価格の下落、収入の低下の確率が高くなる。地震の可能性が高いからだけでなく、人口が減ることで日本経済自体が縮んでいるからだ。これからの安全な資金計画はこうなる。
「頭金は価格の25%以上」「ローン借入額は年収の3.5倍まで」。
夫婦の合計年収が800万円で、新築マンションを買う場合の、旧プランと新プランの違いははこんな具合
価格の目安 頭金(+諸費用) ローン借入額 ローン返済額(2%×25年)
今まで 4000万円 800万円(+200万円) 3200万円 13.6万円/月 162.8万円/年
これから(1) 3600万円 800万円(+180万円) 2800万円 11・9万円/月 142.4万円/年
これから(2) 4000万円 1200万円(+200万円) 2800万円 11・9万円/月 142.4万円/年
年収の5倍の家を買いたいなら頭金をこれまでの1.5倍の1200万円準備する。頭金800万円なら価格を10%下げる必要がある。いずれもローン借入額を年収の3.5倍までに抑えることがポイント。65歳までに返済終了する。
2.地震に強い物件を選ぶこと
地震で土地が液状化したり、建物が傾いたり壊れたりすると、住めなくなるだけでなく売ることも難しくなる。地盤が固いところ、地震に強い物件を選ぶことが大切だ。新築マンションなら、耐震性に不安はないが、中古マンションや一戸建ては購入前に住宅検査(ホーム・インスペクション)を受けたい。こちらが請け負っている。地盤についてはこちらで調べられる。ホームインスペクターを認定する団体も登場している。「家を買う前に住宅検査(ホーム・インスペクション)」はこれからの常識にしたい。
3.売りやすい物件を選ぶこと
不動産を買うときの鉄則は、売りやすい物件を選ぶこと。買うときは一生住むつもりでも、いつ、どう事情が変わるかわからない。その可能性はこれから、もっと高くなる。といって、住みたくない住まいを選ぶ必要はない。自分が住みたい&売りやすい物件を選ぶ。そのためには、たくさんの物件を見て、多くの専門家や経験者の意見を聞き、ネットでも調べて、不動産を見る目を養うことが大切。
4.割高な物件を買わないこと
「新築マンションは、入居したらすぐ価値が10%下がる」と言われてきた。私の知り合いの不動産関係者が自宅用に買った物件はほとんどが中古だ。しかし、震災後は新築マンションの価格が下がったため、必ずしも割高とはいえないらしい。
今は、ネットで新築物件も中古物件も簡単に価格を調べることができる。割高な買い物をしないために、事前に、また物件を見た後に、近辺の物件を新築・中古の両方の値段を調べてみるといいだろう。今はネットで簡単に調べられる。たとえばこちら。
5、自分のライフプラン・ライフスタイルを優先する
友人や同僚がマイホームを買ったから、金利が低いから、不動産の値段が下がったから、という外的な要因で、自宅購入を決めると失敗することが多い。それよりも、自分のライフプランを第一に考えよう。
チェック項目は以下のとおり。買い急がないことが何よりも大切だ。
□ 十分な頭金が貯まった。
□ 夫婦の働き方が決まった。
□ 家族構成がほぼ固まった。
□ 子どもがそろそろ小学校に上がる。
以上のポイントを実践すれば、購入後に何かが起こっても、十分に柔軟に対応できるはず。参考にしてほしい。なお、このコラムは、御茶ノ水で不動産関係の仕事をしている加藤久直さんの話も参考にさせていただいた。
中村芳子 ファイナンシャル・プランナー
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